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2011年1月24日月曜日

T2 Movie selection vol.022

キンスキー、我が最愛の敵

監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
出演:クラウス・キンスキー, ヴェルナー・ヘルツォーク

かつてリュック・ベッソンは、
ゲーリー・オールドマンの事を
「彼を演出するという事はフェラーリを運転するようなものだ」と評してたけど、

さしずめ
キンスキーはジェット機だ。
しかも、ヘルツォークという狂ったパイロットを
乗せたが為にブレーキを壊されてしまった。

そして、キンスキーはそれを許してしまった。

ヘルツォークは、
「私は正常だった」と言っていたが
狂っていたのは、キンスキーではなく
間違いなくヘルツォークだ。

キンスキーの怒りで凍りついた現場の中、
次の撮影の準備を淡々とするヘルツォークを
誰が正常と呼ぶのだろうか?

「フィツカラルド」の撮影で
妊娠中の妻が乗っている船が転覆しそうになった時、
「船に乗りながら撮影できるかも」と
誰が冷静に考えられるだろうか?

そんな狂人が、この映画を演出している。








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