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2015年1月30日金曜日

ネオハードボイルドな中国映画

先日、新宿の武蔵野館で『薄氷の殺人』を観てきました。
昨年、Raindance Film Festivalに行った時に上映されていた映画で、
スケジュールの都合で観られなかったので楽しみだった一品を
ようやく観る事が出来ました。

バラバラ殺人を追う元刑事とクリーニング屋に勤める未亡人、
そして、未亡人に近づく人達を葬り去る謎の男。

オーソドックスなハードボイルド作品でありながら、
時間の経過のさせ方や元刑事と未亡人が仲良くなる過程など、
さらっとテンポよく見せていく語り口が緊張感を切らさずに
物語を進める原動力になっている感じがした。
カットが少ない割には緊張感が途切れない。
特に美容院の銃撃シーンは観客が乗り遅れる感じで展開していくので、
一瞬あっけにとられてしまうけど、
実際にこういうコトがあったらとリアルさを感じさせる造りになっていた。

個人的にはネオンライトを使った照明とスケートシーンのカメラワークがお気に入り。
野外スケート場のあの凸凹とした地面での浮遊感はどこか落ち着かない感じに見える。
画造りは気になるカットが沢山あって、コレはDVD購入コースだな。

グイ・ルンメイのフォムファタールっぷりも良い。
謎めいていて、もの悲しげな感じがよく出てた。

原題は白日焔火で英題はBLACK COIL THIN ICE。
THIN ICEから薄氷ってコトになったと思うんだけど、
タイトルのどこかに花火のキーワードがあった方が良かったんじゃなかろうかと思うけど、
それだと『薄氷の花火の殺人』とかになってしまうのかw
何だかよく解らなくなるね。

公開館数も少ないし時間帯も限られているけど、
見応え十分な作品なのでご興味ありましたら是非観に行ってみて下さい。

詳細はこちら。
http://www.thin-ice-murder.com

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