2016年9月2日金曜日

足すだけじゃなく引くって発想も大事なのね。

ユーロスペースで『ケンとカズ』を観てきました。
周りでチラホラ噂を聞いていたのと知り合いが出ているという
軽い動機で観に行ったのだけど、凄く面白い作品でした。

町工場、アウトロー、元締めの先輩。
考えてみるとモチーフはありがちな要素なのに、
見せ方がとても新しく、特に音の使い方が上手だなと思いましたね〜。
出し引きが上手というか。
そういや「レオン」の冒頭の暗殺シーンでも同じ手法が使われてたっけね。

足すだけじゃなく引くって発想も大事なのね。

出演している役者さんの台詞回しが凄く自然だったのもビツクリ。
地元の先輩のヤクザ役の人とか、すんごく自然なのね。

カメラワークでのお気に入りは、
ケンが後ろから教われるシーンで
ピントが倒れているケンに合ってて、観客も犯人が解らないって下り。
観ているコッチも一緒に「誰?誰?」ってなるよね〜。
被写界深度の浅い画をこう使ったかと勉強になってしまいました。

韓国で『息もできない』が生まれたなら、日本は『ケンとカズ』じゃないかなと
思えるくらい骨太な作品でした。

ロングランが決定したらしいので、
ご興味ある方は是非チェックしてみて下さい。
http://www.ken-kazu.com/

0 件のコメント:

コメントを投稿