2012年10月9日火曜日

ゴシック調の画造り。

先日、渋谷のUPLINKにてコッポラの新作、
「ヴァージニア」を観てきました。
今年の初めに「テトロ」を観てからその画造りに興味津々なVJさんです。
「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」も良いけど、
ここ最近の作品もフォトジェニックな感じがあって見応え十分。

今回はゴシックホラーがモチーフになっている作品。
冒頭、移動撮影した映像にトム・ウェイツのナレーション、
ヴィンセント・プライスばりに怪しげな雰囲気がありました。

小説家がサイン会で、
エドガー・アラン・ポーが宿泊したと言われる街にたどり着き、
そこで同じく小説を書いている老警官と共同で執筆する、
って所から話が始まる。

その街では、悲惨な事件が現在と過去に起こっていて、
宿泊した宿で夢にVと名乗る少女が出てくる。
その少女と同じく夢に出てくるエドガー・アラン・ポーに
導かれるように事件を調べていく小説家。

macで執筆、Skypeで妻や編集者とやりとりをするっていう
現代的なモチーフと夢のシーンの極度に色を落とし、
ストーリーにおいて重要なモチーフにだけ彩色が施されている
夢の中の画造りとの対比が印象的だった。
特に夢のシーンの画造り、
MVを観るのが好きな人とかは面白いと思います。

10年間の沈黙を破って復帰してから、
以前の様なパワーがなくなったと言われるコッポラだけど、
最近の不思議な画造りはフォトジェニックな感じがして、
とても刺激になります。
画だけでなく夢のシーンに出てくる役者の声にエフェクトがかかってたりと
とにかく遊び心があって、見応えのある作品でした。
欲を言えばもう少し結末を観たい感じもしたけどね。

まだまだ劇場で公開されているので、
ご興味ある方は是非行って観て下さい。

http://virginia-movie.jp/index.html

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