2013年12月25日水曜日

ファンというのは良いも悪いも好きなもので。

有楽町のシャンテシネにてジム・ジャームッシュの新作、
「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」を観てきました。
殺し屋もの、ロードムービー、西部劇と最近はジャンル映画が多いジャームッシュ。
劇場も観客こそ少なめだったけど、映画愛好家って感じの人達が多かったです。

今回はヴァンパイアものだったけど、
これまで造られてきた他の吸血鬼作品とは違って、
血を吸うシーンはなく病院などで秘密裏に血液を購入したりと
現代的なシチュエーションに置き換えられているところが
相変わらずといったところだった。

主演の2人が何百年も生きてきて、
くっついたり離れたりして暮らしながらお互いに距離感を保って
関係を続けている。
その辺の理由が語られないのは相変わらずという感じ。

主演の2人、トム・ヒドルソンとティルダ・スウィントン。
全編を通じて、ティルダ・スウィントンが美しく、
人間離れした感じが際立ってました。
ジャームッシュの『ブロークン・フラワーズ』や『リミッツ・オブ・コントロール』にも
出ていたけどその時とは容姿も雰囲気も全然違う。





写真真ん中がティルダ・スウィントン。
この時、50歳。カッコいいわぁ。。。
ちなみに一番左がジム・ジャームッシュ。この人も20年前から殆ど顔変わってないね。

とまぁ、ティルダ・スウィントンの魅力だけで1300円くらい回収出来るなんだけど、
一方でお話として長い感じが否めなかったのが残念。
これまでも起伏のない作品が多かったけど、
役者の面白さや画的なかっこよさで観る事が出来た過去の作品とは違って、
妹の登場を予見させるコトで内容を引っ張っただけに、
登場までの時間が長く感じた気がします。
総尺が123分だけど90分で十分な気がする。
妹の登場も引っ張った割には興味をそそる雰囲気がなかったのもね。。

あと、気がついたのは何かの行動やリアクションを
台詞で補っているシーンが多かったのだけど、
ちょっとクドい感じもしたなぁ。
過去のジャームッシュ作品ってこんな感じじゃなかったような気がしたんだけどなぁ。

と、好きな部分、嫌いな部分色々あるけど、
全編通じての夜間撮影は素敵だし、
デトロイトの廃墟やタンジールの街など
耽美かつオリエンタルな魅力が多々あるシーンが多いので、
なんだかんだ言って嫌いになれないジャームッシュ作品でした。
多分、DVDリリースされたら借りちゃうんだろうな(笑)

という訳で気になる方は、長期公開はないと思うので(多分)
是非、観に行って観て下さい。
詳細はこちら。
http://onlylovers.jp

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