2013年6月29日土曜日

文化村ル・シネマにて。

キム・ギドクの新作『嘆きのピエタ』を観てきた。
3年間の自身の苦悩を画面に焼き付けた前作『アリラン』以来の新作ということで、
観る前から楽しみな作品でした。

内容は、
借金取り立て業をしている天涯孤独の男
ガンドの所に自分が母親だと名乗る女ミソンが現れる。
男も最初は信用しなかっただったけど、
彼女の真摯な姿勢に、彼の態度も徐々に軟化していき、
親子の関係が芽生え始めころ、驚愕の事実が明らかになるという展開。

どこか非日常めいている設定や、細かい説明描写が少ないコトで
展開が気になってしまう語り口は今回も健在。
反面、以前の作品と比べて暴力描写が抑えめになっていて、
音響効果や見せ方で直接描写を避けている印象がありました。

低予算だったという事で少ない撮影日数と
撮り方なども迅速に行っている感じがしました。
ただ、少し雑な印象もあった気がします。
ラフに撮ったという言い方が正しいのか。

ラース・フォン・トリアー作品をはじめ
他の作品でもライブ感のある撮り方を多用する人をよく見かけるけど、
これって好き嫌いのある撮り方かなって思います。

内容、撮り方と色々と自分のやり方と照らし合わせて勉強になる部分も
多かったので、やはり観ておいて良かったかな。

という感じの『嘆きのピエタ』
文化村ル・シネマ他で公開中なので、
御興味ある方是非観に行ってみて下さい。

詳細はこちら。
http://www.u-picc.com/pieta/

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