2015年5月25日月曜日

カンヌで観たshortfilmをいくつかご紹介。

映画祭期間中、あちこち動き回っていたので、
今回は映画を観る暇が余りなかったのですが、
デジタルライブラリーやmini screenにて
幾つか作品を観る事が出来ました。

写真データとかtrailerがないものはLINKを載せておきます。
興味があったら是非チェックしてみて下さい。

まずはLAの作品。
『My Guardian Angel』
登場人物一人。砂漠に取残されてさまよう女性がある死体を見つける。
言葉がどこからともなく聴こえてきて、コミュニケーションを取り始めるという内容。
トリッキーな内容なんだけど役者の一人芝居が
それを違和感なく見せているのが印象的でした。
監督はCheyanne Kaneさん。自ら主演をしていて(本業は役者さん)、
違和感ないのはこう言う事なのねと実感。
やっぱ得意な事を武器に勝負しないとやっていけないよね〜。

WebsiteやFacebookでロケーションとか詳細が見れるのでチェックしてみて下さい。

お次はNYの作品。

『SUNNY SIDE』
低所得労働者の家族のお話。雪のNYが設定に"効いて"たのと、
硬質なルックが印象的。
監督はNY在住の韓国人のYoungki Jinさん。
今作品ではSound Designも担当していて、インディペンデントで活動している人は、
色んなコトに長けているのだなと思った作品。



お次は、シリアの作品。



『MUTASAWWEF』
監督:Mhmd Mussa
一人の男が苦悩を抱えて戻ってきて、
シリアの映画って馴染みなかったけどアーティスティックで
ビデオアートっぽい感じ。
シリアでは映画は凄くリスペクトされているらしく、
有名な俳優さんでも無償で出てくれる事が多いんだとか。
彼の作品で主演している俳優さんはシリアでも有名な人なんだそうです。
音楽の使い方とか作風も日本ではあまり見ない感じだった。

続いて、イランの作品。


『500 MESGHAL OF GOLD』
監督:Shahrzad Dadgar
私たち夫婦の現状をどうする?って悩みはどこの国でも普遍的なだけに、
リアルで深い営みが描かれていました。
ゲリラで撮ったと言うバスのシーンが印象的。
普段はダンスミュージック好きな可愛い女の子なんだけど、
政治的な目線もしっかり持ってて作品も貧しい夫婦の不和が
よく描かれていた。
人種や政治の違いこそあれ、描かれている者の中にある普遍性があって、
それがそこはかとない深さを感じさせる作品だった。


続いてマイアミの作品。


『MEMORIES OF A FAILED YOUTH』
監督:Daniel Abril
WMCで有名なダンスミュージックの地、マイアミの作品。
エンディングで初めてタイトルの意味を知るんだけど、
そこも凄く良かった。

その場のノリでゲリラで撮ったというクラブのシーンが僕的にはかなりお気に入り。
そう見えないんだな、これがまた。
日本のHip Hopシーンでも好かれそうな映像センスという感じ。
お手本にしたい画でした。
本人はラッパーっぽい雰囲気なんだけど、
裏で沢山の人の作品をチェックしてて意外と目線も鋭い。


続いてUKの作品。


『DRAW』
監督:Juan Coello Hollebecq
ちょっとおとぎ話めいた作品で、登場人物の説明が少ないところが、良かった。
雰囲気で語っている感じ。
作品の場面展開で効果的にLightを使って表現をしているところとか印象的でした。


という感じで幾つか作品をピックアップしてみたのだけど、
共通して言えるのは作家の顔が見えた事。
背伸びをせず等身大の感覚で描いている感じ。
その人の内面に触れたような気がして、凄く良かったです。

またどこかで観られると良いね。

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