2014年4月7日月曜日

オスカー監督のデビュー作を観るの巻。

やっぱりオスカーを獲ると、その監督の過去作も観てみたいって人がいるのも
自然な流れだね。
『それでも夜は明ける』の監督のデビュー作『HANGER』を観てきました。
場所は渋谷のシアターイメージフォーラム。
普段は両隣に人もいなくてゆったりと座れる映画館だけど、
この日はほぼ満員に近い状態。ウォーホル以来かな、こんな感じ。
時間帯も夕方だったので仕事帰りのOLさんとかがチラホラいて、
関心度の高さを感じさせた。

お話は、北アイルランドの独立運動で投獄された政治犯達が
自分達の牢獄に糞尿を塗りたくってストライキを起こす。
その中の一人がハンガーストライキを起こして死に至までの過程を描く話。
看守達の苦悩、IRA闘士による暗殺なんかもあって、
暴力の連鎖という部分がよく描かれていた。

「自分達は犯罪者じゃないから囚人服は着ない」という事で、
終始裸になっている。その状態でドンドン痩せていくもんだから
骨が浮き出てきていたりして深刻さがよく表現されていた。

今回も『それでも〜』同様、
極端な物のクローズアップ、予想を超える長さの長回し、
ピントがボケている向こう側で繰り広げられる芝居、
栄養失調により身体に障害が出てくる様子を、
台詞にフィルターをかけて音響処理をする等、
エキセントリックなシーンが多くてかなり楽しめました。

圧巻は、牧師との対話シーン。
10分以上、カメラ固定の座ったままで芝居が続く。
10分以降にカットが切り替わるけど、それまでワンカット。
面会場に監視員がいないのが不思議に感じたけど、
緊迫感があって良いシーンでした。

台詞も凄く少なくて全てを画と音響効果で表現している感じ。
やっぱりスタイルを感じさせる作品でした。

今回、劇場初公開なので、ご興味ある方是非観に行ってみて下さい。
詳細はこちら。
http://hunger.gaga.ne.jp

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